2024年9月4日水曜日
『貸本屋と新聞縦覧所と図書館と―近世近代読書装置への史眼(廣庭基介セレクション)』のお話
2023年6月7日水曜日
第39回勉強会のお知らせ
下記の日程で、第39回の勉強会を開催いたします。
御多忙のところと存じますが、ご参加をお待ちしております。日時:2023年7月1日(土) 13:30~17:00
会場:お気軽会議室 京都四条 (https://www.instabase.jp/space/2361271403)
発表者:長尾宗典氏
タイトル:「帝国図書館執筆余話」
(中央公論新社『帝国図書館』を課題図書とします。なるべく読んでご参加ください。)
参加ご希望の方は、会合の一週間前までを目安に、下記のフォームからお申し込みください。
なお、当日参加費(会場費を参加者数で割ったもの)を申し受けます。
※対面開催を原則とします。zoomによる同時中継も検討中ですが、当日の会場環境により実施できない場合がありますので、あらかじめご了承ください。
2022年9月28日水曜日
第38回勉強会のお知らせ
下記の日程で、第38回の勉強会を開催いたします。
御多忙のところと存じますが、ご参加をお待ちしております。
前回に引き続き、読書会を開催いたします。今回の課題図書は以下のとおりです。
「大東亜」の読書編成 = Reforming the Systems of Reading for the Greater East Asia : 思想戦と日本語書物の流通 (ひつじ書房): 2022
第1部で本書の概要を紹介し、第2部はフリートークで意見交換等をおこないます。
企画の趣旨上、なるべく読んでからご参加いただければと存じますが、未読でも参加は可能です。
日時:2022年10月30日(日) 13:30~17:00
(第1部 13:30~14:50、第2部15:00~17:00(予定))
会場:オンライン開催(Zoom)
話題提供者:江上 敏哲
参加ご希望の方は、10月28日(金)までに以下のGoogleフォームからお申し込みください。
前日までにZoomのURLをお送りします。
【2023.7.3追記】
当日の出席者によるtwitter上のつぶやきをまとめたものはこちら
2022年5月13日金曜日
第37回勉強会のお知らせ
下記の日程で、第37回の勉強会を開催いたします。
御多忙のところと存じますが、ご参加をお待ちしております。
今回は中島京子さんの小説『夢見る帝国図書館』の文庫化を受け
前半・後半の2つのパートに分け、
前半は当会の長尾からこの作品の魅力をプレゼンし
後半ではフリートークの形でそれぞれこの本の魅力を語り合いたいと思います。
初めて参加の方も歓迎しますので、ふるってご参加ください。
日時:2022年5月29日(日) 13:30~17:00
(第1部 13:30~14:50、第2部15:00~17:00(予定))
会場:オンライン開催(Zoom)
話題提供者:長尾宗典(城西国際大学)
課題図書:中島京子『夢見る帝国図書館』(2019年、文藝春秋社)
※単行本でも文庫版でもどちらをお持ちでも良いのですが、内容についてネタバレも含めた話になりますので、必ずお読みの上ご参加ください。
参加ご希望の方は、5月27日(金)までに以下のGoogleフォームからお申し込みください。
前日までにZoomのURLをお送りします。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScyrUJ8s3xY_Z4ddNB3MpNrIHTl_Sr2cuXgglIwXYb6dYpXOw/viewform?usp=sf_link
2021年5月24日月曜日
第36回勉強会のお知らせ
下記の日程で、第36回の勉強会を開催いたします。
御多忙のところと存じますが、ご参加をお待ちしております。
日時:2021年6月27日(日) 14:00~17:00
会場:オンライン開催(Zoom)
発表者:長尾宗典(城西国際大学)
タイトル「ジャパンサーチを図書館史研究に使ってみる」
参加ご希望の方は、6月23日25日(金)までに
以下のGoogleフォームからお申し込みください。
(締め切り日に誤りがあったので修正しました・・・6/23追記)
前日までにZoomのURLをお送りします。
申込フォーム
2019年1月28日月曜日
第33-35回勉強会報告(Twitterまとめ)
- 第33回勉強会
会場:京都商工会議所 第一会議室
発表者:若林正博氏(伏見城研究会)
参加者:14名
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- 第34回勉強会
会場:京都商工会議所 第一会議室
発表者:八尾典明氏
参加者:13名
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- 第35回勉強会
会場:お気軽会議室 京都四条
発表者:長尾宗典氏
参加者:6名
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2018年11月14日水曜日
第35回勉強会のお知らせ
御多忙のところと存じますが、ご参加をお待ちしております。
日時:2018年12月8日(土) 13:30~17:00
会場:お気軽会議室 京都四条
※今回初めて使う会場となります。場所や注意事項等をご確認ください。
発表者:長尾宗典氏
タイトル:「誌友交際のはなし」
会合の一週間前までを目安に、
twitterアカウント@k_context宛にご連絡いただいても構いません。
2018年1月6日土曜日
第34回勉強会のお知らせ
御多忙のところと存じますが、ご参加をお待ちしております。
日時:2018年2月4日(日) 14:00~17:00
会場:京都商工会議所
発表者:八尾典明氏
タイトル:「即売会の歴史と同人誌の現状~制作・発注・印刷・頒布~」
おおよその人数を把握したいので、参加ご希望の方は
会合の一週間前までを目安に、
twitterアカウント@k_context宛にご連絡いただいても構いません。
2017年7月3日月曜日
第33回勉強会のお知らせ
御多忙のところと存じますが、ご参加をお待ちしております。
日時:2017年7月30日(日) 14:00~17:00
会場:京都商工会議所 第一会議室(※2階です)
発表者:若林正博氏(伏見城研究会)
タイトル:「昭和伏見の古書研究者~『書物航游』に見る酒仙・若林正治~」
おおよその人数を把握したいので、参加ご希望の方は
会合の一週間前までを目安に、
twitterアカウント@k_context宛にご連絡いただいても構いません。
2017年3月2日木曜日
第32回勉強会(2017年2月25日)報告
「日本の文書館の歴史に関するラフスケッチ~図書館とあわせて」
日時:2017年2月25日(土) 14:00~17:00
会場:京都商工会議所第一会議室
発表者:佐藤明俊氏
参加者数:8名
当日の出席者によるtwitter上のつぶやきをまとめたものはこちら
はじめに
・発表者の勤務先である奈良県立図書情報館は、条例により「図書館」「電子情報の作成と発信」「公文書等の保存と閲覧」の三つの機能が定められている。
・1つの建物で文書館と図書館の機能を持つ複合施設だが、事務分掌は未分離。職員構成も一体。
・図書館系の職員から、公文書館機能についてのレクチャーを求められて話したことが本日のベース。
1.用語について
・公文書館の業務に関わる用語の説明。公文書、行政文書、ライフサイクル論、古文書、諸家文書、寺社文書、史料、記録、地域資料、郷土史家、MLAなど。
2.日本の図書館・文書館発達略史
・江戸時代以前は図書と文書の境界があいまい。文庫では両方扱っていた。
・明治以降、欧米の図書館・文書館・歴史学等の概念が導入。しかし図書館に比べ、文書館の概念はなかなか根付かなかった。
・日本図書館協会の前身である日本文庫協会の設立は1892年であるのに対し、全国歴史資料保存利用機関連絡協議会は1976年の設立。
・1908年、奈良県立図書情報館の前身である奈良県立戦捷記念図書館が設立。設立目的には「古文書類の保存」も挙げられている。ただし実際に当時どこまで古文書を扱っていたかは不明。
・当時の歴史学の対象は貴族大名クラスが中心。村役場文書などのような庶民の歴史に注目する人は少なかった。昭和初め頃、東京大学助教授の平泉澄は「百姓に歴史なんかない」「過去百年間は歴史学の対象ではない」と発言をしていた程。
・終戦直後、民主化やマルクス主義歴史学の影響等で庶民の歴史にスポットが当たる。一方で農地解放等の影響により諸家文書の散逸が進む。
・史料保存運動により、1951年に文部省史料館設立。のちの国立史料館、現在は国文学研究資料館アーカイブズ部門。
・1948年国立国会図書館が設立。形の上では旧帝国図書館を、小規模だった貴族院衆議院の図書室が吸収する形で作られた。各省庁に支部図書館が設置された。国会の指揮下でシンクタンク的機能を担わせようとする羽仁五郎の構想による。文書館にもつながりうる発想。
3.昭和中期の二つの「議論」
・1959年に日本で初めての公文書館として山口県文書館開館。県立図書館長だった鈴木賢祐(まさち)も関与。国立公文書館は1971年開館。
・1963年、日本図書館協会『中小都市における公共図書館の運営』(以下、「中小レポート」)発行。貸出を重視し、郷土資料の収集を必要としつつも、その定義として「現在出ている資料」を軽視し「殆ど利用されない虫食い本」を重んじる態度を好事家的として強く批判。
・同年『図書館雑誌』57-6掲載の、「中小レポート」作成メンバーの座談会記事。ここでも「虫くい本」を大事にする図書館員への強い批判がある。30年後、メンバーの一人である前川恒雄によって書かれた回顧記事(*1)でも同様の言及。
・1964年『図書館雑誌』58-7には、興風会図書館(野田市立図書館の前身)の佐藤真による批判記事。
・一方で、1964~1965年には史資料センター構想問題。日本学術会議の下のWGによる構想で、自治体古文書館の設置を促進し、地方ブロックごとに設置する国立館は主に複製を集めるとするもの。これに若手中堅歴史家や郷土史家が議論のしかたが非民主的で、実は原文書を旧帝大に集めようとする構想ではないかと反発し、構想は撤回された(*2)。
・中小レポートと史資料センター構想の2つの議論により、図書館と文書館が乖離。いずれも壮若対立の面があり、若の方が勝ってその後の主流となった。
・地域資料保存機能を市町村立図書館に担わせる路線は「中小レポート路線」に圧倒された。ただし1965年岡村一郎の論(*3)など、まったく無くなったわけではない。地域資料の保存は、図書館ではなく県史編纂事業、博物館、教育委員会等が担うことになる。
4.その後の展開
・昭和後期から1989年までの間、高度経済成長等の影響で県レベルの文書館設置が進む。
・市町村史編纂事業が進む。史料蓄積と、ハード面での整備も進むことに。
・1987年、公文書館法成立。
・平成期に入って、情報公開制度が普及。もともと公文書館は、作成後30年経てば歴史的な文書として公開しようという考え方。情報公開制度はこれより一歩踏み込み、プライバシー等の問題がなければ現用文書も公開すべきという考え方。
欧米では前者(公文書館)が普及した上で後者が導入されたが、日本は同時並行。
5.奈良県立図書情報館「公文書館機能」の現状について
・県の学事文書課が公文書館法を受けて公文書館を構想。
これに加え、かつて県立奈良図書館が諸家文書や戦前の公文書を閲覧に供していた実績があった。
この二つが背景。
・制度上は県総務課が県や出先機関の公文書を集中管理する強い権限を持つことになっているが、人員的な裏付けはない。
・館における公文書選別。保存年限経過文書リスト等から選ぶが、簿冊名が必ずしも内容を反映していないのが難しい。
6.質疑(主なもののみ、適宜まとめている)
- 高度経済成長期やバブル期に市町村史編纂が進んだ理由。バブル期と、市政○周年が重なったことや横並び意識。ブームが終了した90年代以降については、参照すべき基本文献が見当たらないという問題がある。
- 近世の藩文書がそのまま市町村立図書館に引き継がれたケースはあるか?→八戸の市立図書館は、八戸藩が持っていた資料を八戸書籍縦覧所として閲覧させたのが始まり。珍しい例。
- 「中小レポート」の時代背景。その少し前に、年配の図書館員により図書館法改正運動が行われた。戦前の中央図書館制度の復活を目指したものと考えられ、それへの反発が若手から出てきたもの。ただし郷土資料自体よりも、それを重視する好事家的図書館員の方が批判の対象だった。
- 「郷土史家」という語のイメージについて。郷土史家の主流層は教員だったが、昔の教員の資格は師範学校という中等教育機関でとるもの。学問的な訓練はあまり受けず、我流での研究をしている人もいたためか。著作や本人の経歴についても不正確な情報が残っている場合があり、確認の余地がある。
懇親会は、参加者が集まらなかったため省略となった。
2017年1月19日木曜日
第32回勉強会のお知らせ
御多忙のところと存じますが、ご参加をお待ちしております。
日時:2017年2月25日(土) 14:00~17:00
会場:京都商工会議所 第一会議室(※2階です)
発表者:佐藤明俊氏
タイトル:
おおよその人数を把握したいので、参加ご希望の方は
会合の一週間前までを目安に、
twitterアカウント@k_context宛にご連絡いただいても構いません。
2016年7月31日日曜日
第31回勉強会(2016年7月30日)報告
日時:2016年7月30日(土) 14:00~17:00
会場:京都商工会議所第一会議室
発表者:今野創祐氏
参加者数:7名
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今回は今野氏から近代日本の目録史について発表いただいた。
今野氏が目録史に関心を持ったのは、当会で天野敬太郎を取り上げたことがきっかけ。その後目録の歴史に関心を広げて調べていくうちに、目録の翻訳の問題点をきちんと押さえる必要があるのではないか?と思うようになったとのこと。
江戸時代にも本を分類したものはあるが、標準化をはかるような目録はなかった。明治になって洋書も流入してくるようになって書籍を適切に管理するために、目録への志向が生まれたといえる。この問題に関する先行研究として、志保田務先生の博士論文がある。日本の標準目録規則の発展史を扱っているが、欧米の目録規則の翻訳・受容の具体像はまだ検討の余地がある。
欧米では、革命後のフランスにおけるフレンチ・コード、イギリスのパニッツィの91カ条目録規則など標準化の動きが生まれてきたが、世界的な影響を与えたのは19世紀に登場したアメリカのカッターの辞書体目録である。こうした発展を受けて、20世紀になると英米で合同で目録規則を策定しようという機運が出てきた。
こうした流れを受けて日本でも東京書籍館などで目録標準化への動きが起こる。西村竹間『図書館管理法』(1892)で紹介された目録編纂法、1897年に和田万吉が翻訳した東京帝国大学付属図書館の「洋書著者書名目録編纂略則」、日本文庫協会の「和漢図書目録編纂規則」(1893、1900年の図書館管理法に掲載)、1910年の日本図書館協会の「和漢図書目録編纂概則」、1926年の鞠谷安太郎、中島猶次郎『目録編成法』(間宮商店刊行)、1932年に日図協の「和漢図書目録法」、1942年の青年図書館員聯盟『日本目録規則1942年版』などを取り上げて比較し、それぞれの特徴が紹介された。
発表のなかでは、和田万吉の図書館用語の翻訳の問題点や日図協の和漢図書目録法では書名記入か著者主記入かをめぐる主記入論争という激しい論争を呼び起こしたことも紹介された。
主な質疑は以下のとおり。
- 目録の先行研究のほか、分類に関する先行研究にはどのようなものがあるのか。
- 昔の図書館雑誌の論争的性格について
- 大橋図書館で行われた図書館事項講習会では目録法は誰が担当したのか?その影響は大きいのではないか(→確認したところ、和田万吉が講師と判明)
- 間宮商店について
- 目録史において、ドイツの影響はあったのか。
- 目録をとるときの情報源については、変化が見られるのか。
終了後は、懇親会が開かれた。
『図書館を育てた人々』読書会記録まとめ
テキストである『図書館を育てた人々』について、すでに取り上げた人の一覧があるとわかりやすいというご要望があったので作成しました。
リンクをクリックすると、勉強会報告のページに飛ぶようになっています。
こちらの発表希望もお待ちしています。
- 我が国最初の図書館学者 田中稲城 (第1回)
- 先覚者の中の先覚者 伊東平蔵 (第1回)
- 図書館の大衆化に努力した文人 湯浅吉郎 (第2回)
- 「図書館雑誌」育ての親 市島謙吉 (第2回)
- 民衆へのサービスに徹した人 佐野友三郎 (第9回)
- 中味の充実に努力 太田為三郎 (第7回)
- 国際感覚で指摘した図書館発展への道 和田万吉 (第14回/大図研合同企画)
- 関西文庫協会の創設者 島文次郎 (第5回)
- 幅広い図書館学の研究者 田中敬 (第16回)
- 児童図書館の道を示した人 今澤慈海
- 士道に生きた人 山中樵
- 協会再建の大恩人 衛藤利夫 (第26回)
- 東大図書館の復興に努力 植松安 (第12回)
- 戦時中の言論弾圧と戦った図書館人 竹内善作
- 外から図書館を愛した人 間宮不二雄 (第4回)
- 今なお生きつづける思想 波多野賢一
- 反骨の図書館学文献学者 鈴木賢祐 (第19回)
- 激動期を大股で歩み去った人 中田邦造
2016年6月30日木曜日
第31回勉強会のお知らせ
御多忙のところと存じますが、ご参加をお待ちしております。
日時:2016年7月30日(土) 14:00~17:00
会場:京都商工会議所 第一会議室(※3階です)
発表者:今野創祐氏
タイトル:
おおよその人数を把握したいので、参加ご希望の方は
会合の一週間前までを目安に、
twitterアカウント@k_context宛にご連絡いただいても構いません。
2016年6月4日土曜日
第30回勉強会のお知らせ(協力:京都府立図書館)【追記あり】
ご多忙のところと存じますが、ご参加をお待ちしております。
日時:2016年6月26日(日) 14:00~16:30
会場:京都府立図書館 3階 マルチメディアインテグレーション室
発表者:田中あずさ氏、江上敏哲氏
タイトル:「北米の外邦図、その発見と整理」
※今回は、京都府立図書館のご協力により会場をお借りしています。
当日、発表とは別に、同館所蔵の洋書コレクションについての簡単な紹介も行われる予定です。
※16:00から約30分間、京都府立図書館のバックヤードツアーが行われます。(2016/6/9追記)
会合の一週間前までを目安に、
twitterアカウント@k_context宛にご連絡いただいても構いません。
※外邦図についての参考リンク:https://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/theme-honbun-601012.php
2016年5月25日水曜日
関西文脈の会について(2016年5月時点)
関西文脈の会
関西文脈の会は、図書館職員、研究者、学生、その他有志による図書館史の勉強会です。2010年3月から活動しています。
もともとは東京で2009年7月から活動していた「文脈の会」の、関西支部として発足したものです。
その後、初期事務局メンバーの東京への異動などもあり、現在は関西圏を拠点とした他の勉強会とも交流を深めながら、図書館の歴史に関する文献の読書会として、また、個々人の調査研究成果を持ち寄って報告し、ディスカッションする自由な場として活動を続けています。
詳細については、「関西文脈の会について(2011年6月時点)」を合わせてご参照ください。
勉強会のルール
以下のルールによって運営しています。
- 開催はおおむね2か月に一度。土日のいずれかの14:00~17:00とする。
- 参加者持ち回り制(継続参加者は、原則として最低一人一回は分担するものとする)
- 発表形式は自由(パワーポイントでもレジュメ形式でも可とする)
- 制限時間はとくに設けない(質疑応答の時間を含めて時間内に終わればOK)。
- 発表内容は自由論題またはテキスト輪読から選択。
※テキスト輪読の場合は、石井敦編『図書館を育てた人々 日本編1』を輪読し取り上げられている図書館人の活動について紹介する。
- 会場費とレジュメ印刷費用については当日参加者で等分する。
- 発表の成果について、発表者が希望する場合には、他の研究会・勉強会での再演を妨げない。また発表の内容について、既存のジャーナルへの投稿も妨げない。
2016年2月までに、通算29回の勉強会を開催しています(共催イベント等は除く)。
今後の勉強会にご関心のある方は、toshokanshi.kansai●gmail.com(●を@に置き換えてください)までご一報ください。
2016年2月29日月曜日
第29回勉強会(2016年2月28日)報告
「田中稲城の夢:帝国図書館構想をめぐって」
日時:2016年2月28日(日)
会場:京都商工会議所
発表者:長尾宗典
参加者数:11名
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【発表者による要旨】
田中稲城は、日本で自覚的に「国立図書館」の果たすべき役割について自覚的に語った最初期の人物の一人である。今回の発表では、彼の図書館構想の特徴は何であり、とくに明治期の文教政策とのような関係にあったかについて、同志社大学竹林文庫中に含まれる田中の意見書草稿類の検討を通して解明することを試みた。
明治10年以前、田中が登場するよりはるか前からNational Libraryや国立図書館に関する調査や意見は表明されていた。しかし、そこでは一般の利用といった点はあまり考えられておらず、文部省の図書館政策にも直接的な影響は与えていなかった。文部省が所管していた東京書籍館では、“Free Public Library”として、つまり無料原則に立つ公立図書館としての自己規定を持ち業務を行っていた。文部大輔の田中不二麿は、公立図書館の重要性を訴えた一人だが、それは公立小学校等学校教育を補完する機関としての図書館が必要なのだという考え方に立つものであった。
こうした事態が大きく変化するのは、明治15年の『文部省示諭』以降である。当時すでに田中不二麿は文部省を去っていたが、同示諭では、図書館に特殊の種類があり、それに応じた施策を講じることの必要性が説かれていた。つまりこの段階に至って、田中不二麿以来の、図書館といえばすなわち公立図書館を意味する状況に変化が生じ、「館種」を意識した図書館論が模索されるようになったのである。田中稲城を抜擢した東京図書館主幹・手島精一は、この考え方に沿って参考図書館と通俗図書館を区分して捉え、東京図書館を参考図書館としていく方向性を目指した。田中稲城はさらに、森有礼文部大臣の国家主義教育や帝国大学令以下の学校令に適合させる形で、東京図書館は参考図書館であると同時に国立図書館として独自の機能を持たせるべきだと主張し、様々な意見書を著していことになる。そのなかには、太政官文庫(内閣文庫)との合併や、上野から霞が関・日比谷近辺への図書館移転などといった主張が含まれていた。
明治21年に留学に出発した田中は、米国の図書館で実務に従事し、国立図書館とは何かの理解を深め、更に図書館を一般人民の大学とする考え方、レファレンスサービスへの理解を身につけて帰朝した。その後東京図書館長となって様々な提案を繰り返していくなかでもこれらの視点は維持された。彼の構想はなかなか実現を見なかったが、明治29年の帝国図書館設立案などでは、あくまでも調査研究目的に限られるものの、学生が「一般人民の大学」であるところの図書館を卒業し、社会に出ていくことについて、田中は積極的に捉えていた。田中構想の特徴的な点は、このような利用者像の設定にも現れているといえるが、そのような人たちが使いやすい図書館として、求める書籍が得られるよう整備していき、東洋第一の図書館とすること――それが帝国図書館開館式式辞にも書き込まれた田中稲城の“夢”であった。
【質疑】(主なもののみ、適宜まとめている)
・田中稲城は教員時代に図書館学を教えていたのか。→日本史など。どのような講義だったかは不明。この頃に帝国大学を卒業した人は特定の専門というより、文系学問はだいたいカバーできるような人が多かった。なお当時の日本には学問分野としての図書館学自体が成立していなかったと思われる。
・帝国図書館は、帝国大学の卒業生をターゲットとはしていなかった。特に洋書の所蔵が大学図書館に比べて弱く、大学に属している学生はあまり帝国図書館を使わなかったと思われる。上京してきたがまだ大学に入っていない書生、在野の学者、苦学生などを想定ユーザとしていたか。
・帝国図書館の利用者層に、軍人が入っていた可能性。同時代の郷土関係資料で、軍人が地元の歴史等を研究していた痕跡を目にしたことがある。軍隊にそうした資料を備えた設備があったとも思えないので、帝国図書館を利用したかもしれない。
・田中稲城と和田万吉は、いずれも「通俗図書館」と「参考図書館」を分ける考え方を唱えているが、時代的な背景の差があるのではないか。和田の頃には地方改良運動の文脈において図書館を利用されてしまうことへの危惧があったのでは。
終了後、懇親会が行われた。
2016年2月10日水曜日
【再掲】第29回勉強会のお知らせ【2/28】
下記の日程で実施いたします。
御多忙のところと存じますが、ご参加をお待ちしております。
日時:2016年2月28日(日)14:00~17:00
会場:京都商工会議所 第一会議室
発表者:長尾宗典氏
タイトル:「田中稲城の夢」
おおよその人数を把握したいので、参加ご希望の方は
会合の一週間前までを目安に、
twitterアカウント@k_context宛にご連絡いただいても構いません。
2016年2月5日金曜日
第29回勉強会開催延期のお知らせ
ご迷惑をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。